「とにかく家に上がって。」と促され、私達は家の中へ入れて貰った。
お茶を頂いて、ついていたテレビでは星陵対智辯和歌山が熱い試合を繰り広げていた。
母が「兄ちゃんに携帯も全然繋がらないし、どうしてるのか何年も気になっていて、一度行ってみよう。と思って、探し回るつもりで来てみたのよ。」
と言った。
直美ちゃんは「私も引っ越しの時にドサクサに紛れて連絡先を失えたもんやから、ごめんねぇ。」と返した。
気になる母の1番上の兄はどうしてるのか聞いてみると、
「ここから30分くらい車で行った所に一人暮らししてるわ。姉妹みんな近くに居てるよ。」との事。
母は「生きてたんや!」と安堵の表情を浮かべていた。
直美ちゃんは
「良かったわー!もし明日来てくれてたら、ゴルフに行ってて居ない所やったわ。」
まさにタイミングだったのだ。
「どーする?俊夫さん(1番上の兄)の所まで送ろうか?今は寝てばっかやけど。」
と言ってくれたので、お言葉に甘えて車で1番上の兄の所に行く事になった。
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